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第7話『Truth Or Dare』(前編)
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……少し前。
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……アースコンピューターの遺跡内。
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デイナ
皆の者、刮目せよ。お前たちが目にするのは、人類文明の最後の奇跡――
デイナ
アーーースコンピューター――
Super-Shorty
……の遺跡でしょ、はいはい分かってるわよ、その言葉で目が覚めたんだから
Super-Shorty
ついて来て、通路がどこにあるかわかるから
デイナ
一日のうちに元の場所にもう一度遊びに来るのはどんな気分だ、チビッ子
Super-Shorty
わからないわ……一日でたくさんのわけがわからない事経験したけど、ここは一番忘れられない場所
デイナ
記憶はなかったんじゃないのか?
Super-Shorty
もう記憶は戻ったの!私のクラウドマップは失ってた記憶が大事な物だって分類してるわ。で、あなたに会った後に起こったことは嫌な記憶だって
デイナ
過去の記憶に悩まされているのか?
Super-Shorty
どうやったらそう見えるのよ……
Super-Shorty
考えてたの、私に何が出来たのかって、パートナーを残して、3年間鉄血の残骸の隣で横になって
Super-Shorty
もし私が信頼できてたら、もっと良い方法があったはず……
デイナ
お前は素晴らしい仕事をした、チビッ子、私が今まで見た最もクールなものよりもクールだった
Super-Shorty
ううん、全部IDWのおかげよ……
Super-Shorty
デイナ、どうして砂の雨なのかわかる?
デイナ
整理させてくれ……
デイナ
エリザが計画を実行できないようにするために、IDWは彼女から主導権を握り、コンピューターのAIコアとしての役割を果たした
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…… デイナはSuper-Shortyに続いて電子部品の残骸を抜けてパスワードを入力し、電力式ハッチに飛び込んだ。
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デイナ
それから、コンピューターはIDWの思考に従って、世界を破壊する計画を再構築した
デイナ
更にその後……世界消滅計画は砂の雨で世界を埋め立てるものとなった
デイナ
つまり……うむ、そうだな、どうして砂の雨なのだ?
Super-Shorty
猫だからよ
デイナ
猫?
Super-Shorty
当初、IDWは猫の属性を付与した原型として設計されたわ
Super-Shorty
だから彼女は猫の耳と尻尾、そして性格も持ってるわ、騒がしい猫を参考にしたのね
Super-Shorty
たぶんI.O.Pの当初の開発意図は、動物の耳を盛った友達の代わりとして……っていうのだったんだと思う
デイナ
猫?ジルは好きそうだが、猫が砂と何の関係が――?
デイナ
あ、待てよ……
デイナ
だとすれば、空から降ってきてるのは本当は砂じゃなく……
Super-Shorty
そう、砂じゃないわ
Super-Shorty
これは猫砂よ
デイナ
……猫がフンの塊と対面した時の、最も直接的な解決策というわけか
デイナ
ハハ……なんとも、卦体だと言わざるをえんな……
Super-Shorty
ハハ、誰だってあなたと同じこと言うでしょうね……
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……Super-Shortyとデイナは電線が続くトンネルを通り抜けた。
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Super-Shorty
IDWの計算速度が遅いから、プランの実行効率が落ちたのね
Super-Shorty
だから、コンピュータの破壊計画はこれまで大幅に遅れて、今に至るわ
デイナ
ああ……つまり、取って代わったのがもっと賢い猫の人形だったら、一晩で何兆トンもの砂に埋もれてしまったかもしれないわけだ
Super-Shorty
(苦笑)そういうこと、私たちはあのおバカさんに救われたのね……
デイナ
チビッ子、お前とIDWは最善を尽くした、あらゆる危機はアナが原因で引き起こされたものだ
デイナ
彼女がアルマを逮捕していなければ、この事件は3年前に解決していた可能性もあるが、お前が想像できるものではなかった
Super-Shorty
その通りね……私たちは本当にアナってやつを倒せるのかしら?彼女はまるで至る所にいて、全能みたいだけど
デイナ
怖気づいたのか?アルマはお前が以前は気丈な性格だったと言っていたが
Super-Shorty
わ……私が怖気づいてるわけないでしょ
Super-Shorty
私はジェリコほど成熟していないし、IDWほど陽気でもない。私の性格は……とってもつまらないのよ
Super-Shorty
前にグリフィンシティにいた時には、私はずっと地味なチビ助だった、私は必死に努力してこの偏見を捨てたかった、そして皆に認められて皆に喜んで欲しかった
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……Super-Shortyとデイナは狭いパイプの中を這って移動した。
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Super-Shorty
3年前にアルマがこの任務をくれた時すごく嬉しかったの、やっと彼らに認めてもらえる、それでアルマはIDWが私のパートナーだって言った……
Super-Shorty
私は自分がそんな重大な理由で選ばれたわけじゃないってのは知ってた、ただ私が小さかったってだけ、私が一番嫌いな特性が名誉にも選ばれた理由になったってことね
Super-Shorty
私はそれを受け入れることができなくて、周りの人達に酷いこと言わずにはいられなかったの、IDWには足手まといだとか言っちゃったし、本当にカッコ悪いわ
Super-Shorty
本当はわかってた、私は自分のことを言ってたの、私はただ自分で憎くて嫌ってたとこを全部あの子にぶつけてただけ
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……Super-Shortyの声が沈み始めた。
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Super-Shorty
どうして彼女が私を憎まなかったのか、私にはわからない。しかも最後は笑っておやすみって言ってくれたのよ
Super-Shorty
私は彼女にたとえ一度だって良くしてあげたことはないわ、そして彼女を忘れさえした、何から何まで私は最低よ
デイナ
ふむ、チビッ子よ
デイナ
お前は確かに間違えたかもしれん、おそらくお前はお前のパートナーを傷つけたのだろう
デイナ
だがお前に欠けているのは彼女でも、お前自身でも、お前が罵った彼女でも、お前が罵るお前自身でもない
Super-Shorty
私……私はただ……
デイナ
お前は自分自身を傷つけることで自分を慰めたいのだろう、だがそれはお前を彼女から遠ざけ、彼女が本当のお前を見るのを避けているだけだ
デイナ
お前が今しなければならないことは、勇気を出して彼女と直面して、愚かであるかどうかを彼女に決めてもらうことだろう
デイナ
だから彼女に直面する前に、何の理由もなく自分を傷つけるな。相手にも機会を与えればいい、違うか?
Super-Shorty
彼女に会えるかどうかわからないわ、もう3年も経ってるんだもの
Super-Shorty
あの子のメンタルはアースコンピューターの運用に耐えられてるのかしら?
デイナ
そのためにいま私達がここにいるのだ
デイナ
私たちはIDWを見つけなければならん、彼女に罵られるかぶん殴られるかしたら、その後私達で世界を救おうじゃないか
Super-Shorty
ハァ、あなた本当にそのこと以外気にしないのね
デイナ
確かに私は当面の危機については気にしていない、砂であろうと鉄血であろうと、自分のやり方で行き抜いてみせよう
デイナ
もしお前が私にスーツを着てインフレと消費税の問題を解決してくれと言ったら、私もコンチクショウと言っただろうが
デイナ
私が現代社会にいられるのは、ただスパイシーチキンが好きで自分で電球を発明しなくて良いからに過ぎん
デイナ
だが、世界を救うだと?こんなクールな仕事を見過ごしておけるものか!
Super-Shorty
世界を救うことはそんな簡単じゃないと思うけど、でもいいわ、少なくとも余計なこと考えてる場合じゃない、まずはアースコンピューターを見つけないと
デイナ
お前は本当にコンピュータを想像も及ばないところに隠したな、もし地球の自転が止まってなかったら、誰もここにはたどり着けなかっただろう
Super-Shorty
ここはいかなる信号も届かない場所だからね、エレベーターが到達できない場所に隠してたの。もしアナだったしても見つけられないはずよ
Super-Shorty
探そうと思うと大変だけどね、道が長すぎるから、どれだけかかるか分からないよ
デイナ
だが……もうすぐ着くみたいだぞ!
Super-Shorty
どうして――ひゃあ!
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……デイナがSuper-Shortyを掴み寄せると、スーパーショーティの頭上をレーザーが通り抜けた!
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デイナ
鉄血がここにいるからな!
Super-Shorty
早くカバーポイントへ!あいつらはアースコンピューターの防衛ユニットよ!
Super-Shorty
もう見つかってたのね、たった2人じゃそもそも通れそうにないわよ!
デイナ
とても面倒な問題だな、私ならどうするか……
デイナ
いや、やはり全部倒すべきじゃないか?
Super-Shorty
真面目に考えてよ!
デイナ
まったく、お前達は遅すぎるぞ!
デイナ
ジェリコ、お前があと10分遅れたら、私のグランドスラムの時に匹敵するハイライトの瞬間を逃すところだったぞ!
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……バンバン!
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ジェリコ
あなたのハイライトだったら、去年一年中テレビを独占してたでしょう
ジェリコ
デイナ、今回のは貸しにしておきますよ
デイナ
何度お前を助けたか覚えてないがな
ジェリコ
3回か、4回か、もっとでしょうかね
Super-Shorty
ジェリコ?!あなたは伝説のホワイトナイトのヴァルキリー隊の英雄ジャック(Jack)なのね?
ジェリコ
デイナが連れていた小さな方ですね。あなたの記憶が回復したと聞きました。おめでとうございます
Super-Shorty
待って、どうして起きたばっかりなのに普通に見えるの……
ジェリコ
アルマさんが修理してくれました、ハッカーと16Labの快速修復技術には感謝しないといけませんね
デイナ
そう私が!私がアルマに連絡したのだぞ!
Super-Shorty
ね、ジャック、あなたコスチューム変わったの?あのスーパー戦隊みたいなヤツ!
ジェリコ
いいえ、私はジャックではありませんよ
Super-Shorty
そんなこと言って、私その声は覚えてるわよ!
ジェリコ
それは重要ではありません。私を助けてくれる人形の部下を連れてきました、デイナ、今すぐ始めますか?
デイナ
お前に付いていきたいと思っている者はかなりいるようだな
ジェリコ
あなたが少ないだけですよ
デイナ
銃を使うのは好きじゃないのでな
ジェリコ
きっと後悔しますよ。いまは我々がハイライトをお見せする時ですね――
ジェリコ
……鉄血が多すぎますね、全て倒さねばいけないのですか?
デイナ
弱気になったか?
ジェリコ
私は長年鉄血を追いかけてきました、やっとあの忌々しいアーキテクトを捕えたところですが、今一番やりたいのは鉄血を全て消滅させることです。その私に弱気になったと聞いたのですか?
ジェリコ
ですが少し時間がいりますね、ここは狭いですし、人員は限られています
Super-Shorty
時間がないの。できるだけ早くコンピュータにアクセスして、IDWにファイアウォールを解除させないと!
デイナ
さっさと始めよう、ジェリコ、私達のカバーを頼む
ジェリコ
あまり急いで前に出すぎないようにしてくださいね、私達の弾丸はそんなに遠くまでは届きませんから
デイナ
最善は尽くそう、気を引き締めろ、チビッ子、今こそ行動あるのみだ!
Super-Shorty
フン、望むところよ、今ならホントのホントになんだって倒せそうなんだから!
デイナ
どうやらお前の鬱憤をぶつける本当の相手は決まったようだな
デイナ
行くぞ、さっさとここを片付けて、そしてアースコンピューターを見つけるぞ!